【世界遺産】13世紀の美し過ぎるステンドグラス、ブールジュ大聖堂

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翌朝ブールジュ大聖堂の内部へ。身廊。

ブールジュ大聖堂の大きな特色の1つは、普通は、東西方向にある身廊に、南北方向のトランセプト(交差廊)が交わって大きな十字架が作られるのですが、交差廊がないこと。その結果、身廊の並はずれた広さと天井の高さ(37m)を引き立て、入口から内陣の奥までスコーンとした空間性ができます。
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ブールジュ大聖堂は西正面に5つの扉口があるため、堂内にも身廊の両側に2重の側廊があります。普通は身廊と南北側廊の3廊ですが、5廊あるわけですから左右の空間の広がりが印象的です
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ブールジュ大聖堂は建物自体が世界遺産に登録されていますが、「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」*の一部としても世界遺産として登録されています。


*フランスからは、巡礼の中心地であった都市を拠点として4つの道がピレネー山脈に向かっています。

1)トゥールの道
パリ - オルレアン - トゥール - ポワティエ - サント - ボルドー - オスタバ=アスム

2)リモージュの道
ヴェズレー - ブールジュ/ヌヴェール - サン=レオナール=ド=ノブラ - リモージュ - ペリグー - オスタバ=アスム

3)ル・ピュイの道
ル・ピュイ - コンク - モワサック - オスタバ=アスム

4)トゥールーズの道

アルル - サン=ジル - モンペリエ - トゥールーズ - オロロン=サント=マリー

トゥールの道、リモージュの道、ル・ピュイの道の3つは、オスタバ=アスムで合流し、サン=ジャン=ピエ=ド=ポルを通ってピレネー山脈のイバニェタ峠に向かう。トゥルーズの道は、オロロン=サント=マリーからソンポルト峠に向かう。
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左から側廊1、側廊2、身廊。
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特色2つ目。2重側廊の天井に段差があること。建物の外側から側廊1、側廊2、身廊3、の順で天井が高くなり、側廊4、側廊5と低くなるという三層式のピラミッド構造なのです。この写真では、右(黄土色部分)から左に高くなっています。

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身廊の天井。
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2重側廊の内側の天井。
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左から、身廊、側廊1、側廊2
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ブールジュ大聖堂は、シャルトル大聖堂と並んで、中世期のステンドグラスを多く有する屈指の聖堂として知られています。そのほとんどが11世紀から17世紀に作られたもので、特定のステンドグラス工房(3か所)に託して造られたオリジナルです。

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サン・ローランとサン・テティエンヌの殉教。建築当初はステンドグラスが一切ありませんでしたが、徐々に追加されていったため、様々な歴史様式のステンドグラスを楽しむことができます。
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12使徒。
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サン・ドニの殉教。
(サン・ドニ:キリスト教の殉教者で、カトリック教会で聖人。3世紀のパリの司教で、250年頃に殉教したとされる。フランスの守護聖人として、また十四救難聖人(en:Fourteen Holy Helpers)の一人として知られる。)
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ヨセフの生涯。13世紀のステンドグラスのほとんどが、当時のままで残っています。
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重厚かつ繊細で、図案も色彩も美しいです。

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サン・ジャックの人生、説教、奇跡、死(左)
洗礼者 聖ヨハネ伝(中央)
福音書記者 聖ヨハネ伝(右)

ステンドグラスといえばシャルトル大聖堂の青色「シャルトルブルー」が有名ですが、このブールジュ大聖堂のステンドグラスは、「ブールジュレッド」と称されています。

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洗礼者 聖ヨハネ伝。
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聖トマス伝。
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サンテティエンヌの遺物。
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善きサマリア人のたとえ。
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左から、エジプトのマリア、聖ニコラ伝、聖マグラダのマリア伝。
ブールジュ大聖堂のステンドグラスは万華鏡のように綺麗です。

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黙示録(右)
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サンテティエンヌの遺物(右)。
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サン・ヴァンサンの一生(左)。数々のステンドグラスが堂内を神秘の光で包み込みます。


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ステンドグラスが輝きを放つ神秘的な空間。小説『赤と黒』で知られる文豪スタンダールは「この大聖堂の中に立つと、キリストになったような不思議な気持ちになる」と賛辞を贈ったそうです。


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サン・テティエンヌ伝(中央)
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エーゲ海のパトモス島で使徒ヨハネが書いたとされる黙示録。黙示録とは神の啓示で、画面の上からイエスの未来、中央に現在、
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下方に過去が描かれています。
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ラザロと悪い金持ち。
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この時代のステンドグラスの下部には、その窓のステンドグラスを寄贈した人やお店の職業の絵が描かれていることが多いそうです。
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フランスの主だったゴシック様式の大聖堂はすべて訪れましたが、外観、内部の建築様式、正に光の書物的な神秘的で美しいステンドクラスを持つブールジュ大聖堂は、ゴシック様式の教会では、個人的に一番だと思いましたが、もう一度それを確認するためストラスブール、アミアン、シャルトルなど近いうちに再訪したいと思います。

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by Laviequotidienne | 2016-07-10 05:13 | ゴシック教会  

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